2017 AUTOBACS SUPER GT Round7
「Chang SUPER GT RACE」 REPORT
真夏の3連戦を終えたスーパーGT2017シーズンは、約1カ月半のインターバルを経てタイのチャン・インターナショナル・サーキットで第7戦を迎えた。
第4戦SUGOで2位を獲得し波に乗るかと思われた46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」だったが、その後2戦はノーポイント。
今回のブリラムは、過去3回の開催の中でポール1回、優勝1回と46号車にとって相性が良いことで流れを再び引き戻すチャンスだ。
そして土曜午前中の公式練習ではクラストップと、絶好の週末スタートを切ることになった。
【予選】10月7日(土)天候:曇り 路面:セミウェット 気温:27℃ 路面温度:29℃(予選開始時)
■公式練習結果:1位 1’24.210(千代)
■公式予選Q2結果:14位 1’32.023(千代)
朝のスコールで濡れた路面は公式練習中にドライへと回復していたが、この日のブリラムの天気は不安定で、午後のピットウォーク時には再び雨が降りはじめる。
その後雨は上がったものの路面は乾かず、午後3時20分からの予選Q1はウェット宣言が出されることになった。
路面状況は乾いていく方向だったが、セッション中にまた雨が降るとの情報もあったことから全マシンが開始からウェットタイヤでコースイン。
46号車は千代勝正がQ1に挑んだ。開始早々にやはり雨は降り始め、各マシンは早めにタイムを出しておこうと積極的にアタックを繰り返す。
コース上が混雑する中で千代も計測2周目にアタックを行った。しかしトラフィックに遭いタイムは1’32.023に留まる。その後2周を走行するもこれを更新することはできず、2セット目のタイヤに交換するためにピットインした。
路面が乾きかけていたことで最もドライ寄りのウェットタイヤで再びアタックに挑んだ46号車。
計測2周目にセクター1、2ともに自己ベストをマークすることに成功するもセクター3の縁石でスピンを喫し、惜しくもベストタイムの更新ならず。
ドライ路面では絶好調の46号車だったがウェット路面には手こずることになり、結果は14位。Q2での本山哲の出番はなく、予選を終えることになった。
●本山哲の予選コメント
「ウェットかドライか、刻々と微妙に変化する難しい状況の中、マシンとタイヤを上手くこの路面コンディションに合わせることができませんでした。
46号車にとって相性の良いコースであり、自分自身も予選に向けてはかなりポテンシャルを感じていただけに非常に残念です。
決勝の天気がどうなるかわかりませんが、ドライであればもちろん14位スタートであっても上位に浮上できる自信はありますし、今日のような不安定な天気になったとしてもチーム力でカバーして追い上げるレースをしてみせます。
皆さん応援よろしくお願いします!」
【決勝】10月8日(日) 天候:晴れ 路面:ウェット/ドライ 気温:30℃ 路面温度:36℃(決勝開始時)
■決勝結果:10位(65周)1h42’49.870(本山→千代)
終日天候が不安定だった予選日とは異なり、決勝日のブリラムは朝から好天に恵まれた。
ところが午後3時の決勝スタート直前になると突如上空に雨雲が現れ、激しい雨が落ちてくる。
グリッド上で各マシンは、急いでドライタイヤからウェットタイヤへの交換作業を行った。
だがフォーメーションラップが開始される前にはその雨はやみ、上空には再び青空が広がりはじめる。
各マシンがタイヤ選択に悩む中、レースはセーフティカー先導でスタートした。
46号車はレインタイヤをチョイスし、本山がスタートドライバーを務めた。
レースは3周目にリスタート。
前日の公式練習でトップタイムをマークし優勝候補筆頭といわれながら14位と不本意なグリッドからスタートすることになった46号車は、レインタイヤ選択という正攻法でスタート。第1スティントを担当する本山はリスタート1周目に11位までポジションを上げた。
刻々と乾いていく路面を正確に読み取りドライタイヤが有利となるタイミングを伺う。
そして46号車はいち早く10周を終えたところでピットイン。ドライバーを代えないまま、タイヤをスリックに交換し再びコースへと戻った。
このタイミング以降、他のウェットスタートの上位マシンも次々とピットインしドライタイヤに交換。
開始から10数周で完全にドライのレースとなったことで、ここから本山の追い上げに期待がかかった。
46号車の戦略はこのままタイヤ交換なしでチェッカーまで走り切る作戦だったが、路面状況に対してマッチしないのか、本山はラップタイムを思うように上げる事が出来ない。
この状況を打破するために予定より早めの31周目にピットイン。ドライバーを千代に代え、再びタイヤ交換を行った。
この予定外のタイヤ交換がタイムロスに繋がり、千代は12位から第3スティントをスタートさせることになった。コースに復帰後、千代はペースを取り戻しここから前を追うレースへと転じる。57周目に1台をかわし11位とすると、入賞圏内の10位に向けさらに猛プッシュを開始、徐々に先行するマシンとの差を縮める。
しかし結果的にオーバーテイクには至らなかったが、残り2周の時点で上位マシンが離脱したため46号車は10位でチェッカーを受け、3戦ぶりのポイントを獲得した。
●本山哲の決勝コメント
「公式練習時のドライでの速さをレースに活かす事が出来ず残念な結果となりました。
このレースウィークは、セッションごとに変わる路面状況にマシンを上手く合わせこめなかった。
決勝は路面状況を見ながら早めのピットインを行い、ドライタイヤは交換なしで走り切る事を一つの選択肢としてウェットタイヤでスタートしたのですが、選んだタイヤがコンディションとマッチせず、2セット目のスリック投入となりタイムロスしたのが痛かったです。
作戦通りに行けばもう少し上の順位で終えることができていたと思います。
これでシーズンの残りは最終戦のみとなりましたが、ラストチャンスをものにできるよう頑張ります。
11月のもてぎも皆さん、応援よろしくお願いします!」
motoyama.net
S-GT RD7レポート
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