2017 AUTOBACS SUPER GT Round8
「MOTEGI GT GRAND FINAL」REPORT
スーパーGTはツインリンクもでぎで2017年シーズン最終戦を迎えた。
今季のニッサン勢は開幕戦こそ劣勢で有ったものの、その後は着実に戦闘力を上げ、46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」は第3戦で予選2位、第4戦では決勝2位を獲得。
しかし中盤はトップを争える速さを見せながらも結果に恵まれず、最終戦を前にチャンピオンの権利を失うことになった。
この最終戦では、ポテンシャル通りの結果をしっかりと出すことがチームの目標となった。
【予選】11月11日(土)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:17℃ 路面温度:22℃(予選開始時)
■公式練習結果:13位 1’38.418(千代)
■公式予選結果:Q1 1位 1’37.224(千代) Q2 4位 1‘37.530(本山)
この日のもてぎは爽やかな秋晴れに恵まれ、午後になると気温、路面温度ともに上昇。この時期らしからぬコンディションの下、午後2時20分より予選Q1がスタートした。
午前中の公式練習でセットアップに苦戦したことからベストタイムはクラス13番手とやや出遅れていた46号車だが、本番ではきっちりと修正し従来の速さを発揮することになった。
15分間のQ1セッションの中、各マシンは残り9分となってから動き出した。
千代勝正を乗せた46号車は残り8分となってからコースインすると、2周のウォームアップを経て最後の1ラップでアタックを敢行。他のマシンもほぼ同様の戦略を採り、チェッカー前後で順位は目まぐるしく変化する。
そんな中、1’37.224をマークしトップに躍り出たのが46号車だった。その後数台が接近するタイムをマークしたが46号車には届かず。46号車は堂々トップでQ2へと駒を進めた。
午後3時05分よりGT500クラスのQ2がスタート。
Q2のアタックを担当する本山哲は残り8分となってからコースインすると、Q1と同じく2周の間にしっかりとタイヤを温め、ラスト1周に賭ける。本山もこのとき、午前中からバランスが改善されていたマシンに好感触を持っていた。
そして午前中セットアップに時間を費やしたことでリハーサル不足だったながらも1’37.530の好タイムをマークし、46号車は予選4位を獲得。
レースをセカンドローの高位置からスタートすることになり、今季2度目となる表彰台獲得の期待を膨らませた。
■本山哲のコメント
「午前中はセットアップがうまくいっていなかったのですが、インターバルの間にチームが頑張って修正してくれたおかげで、午後の予選では従来のスピードが戻り、良いアタックができたと思います。
その中で千代はQ1で頑張ってトップを獲ってくれましたが、自分は午前中にあまり走れてないかったこともあり、ちょっと攻めきれませんでした。
とは言えセカンドローの好ポジションにつけることができたので、レースは上位で戦えると思います。タイヤに関しても、かなり良い感触があります。
今季はチャンスがありながらミスなどで結果が出なかったことが多かったので、最後は表彰台、そして優勝に向けしっかりとレースがしたいと思います。」
【決勝】11月12日(日)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:24℃(決勝開始時)
■決勝結果:6位(53周)1h32’05.438(千代→26周→本山)
■2017シリーズランキング12位(2位1回)
シリーズファイナルを迎えたもてぎは前日同様の秋晴れに恵まれ、大勢のファンの声援を受けながら絶好のコンディションの下で第8戦決勝は行われた。
最終戦のセレモニーを終えた午後1時30分、パレードラップ、フォーメーションラップを経て今季最後の戦いの火ぶたは切られた。
4番グリッドから今季2度目の表彰台を狙う46号車の、第1スティントを担うのは千代。
スタートで4位をキープした46号車は前日の予選同様のパフォーマンスで3位に迫ると序盤から積極的に仕掛けていくが、オーバーテイクの難しいモテギ、なかなか突破口を見つけられず、序盤は目が離せぬ白熱した一進一退の攻防となった。
しかし10周を前に上位陣のトラブルにもたすけられ3位と、早くも表彰台圏内に浮上。
その後も安定してハイペースで走り続けた46号車は、上位陣のなかではやや長めのスティントを消化し、3位のまま26周目にピットイン、第2スティントを担当する本山にバトンは渡された。
ところが26周目は上位勢の中では最も遅いピットインとなり、結果的にあまり良いタイミングではなかった。そのため46号車は6番手まで順位を落とし第2スティントをスタートさせることになるが、46号車のペースは変わらず速く、再び表彰台圏内へ浮上する可能性を感じさせた。
常にバックマーカーをかわしながらとなるレース後半を、安定したペースで走り続けることは決して簡単ではないが、そこは百戦錬磨の本山、そんな中でもベストラップを更新しながらハイペースで前をプッシュ。
5秒以上あったギャップは残り5周の時点で1秒にまで縮めると、その翌周にはロックオン状態へと持ち込んでみせる。
僅かな残りの周回を激しくプッシュする本山であったがオーバーテイクを成功させるには至らず、46号車は5位にコンマ3秒差の6位で53周をフィニッシュ。
期待された今季2度目の表彰台はかなわなかったが、クルマとドライバーの速さを大勢のファンに印象づけ、シーズンを終えることになった。
■本山哲のコメント
「ピットインのタイミングを遅らせたことで、結果的に表彰台を逃してしまったことは非常に残念でとても悔しいですが、そのほかのレース内容は良かったと思います。
レース時のパフォーマンスやラップタイムも、満足できるものでした。最後は追いつくためにタイヤを使ってしまったことで、あれ以上は行けなかったですね。
今シーズンは、良い状況にありながらも結果に結びつけられないことが何度もあり、とても悔しいシーズンとなりました。
しかし、ミシュランタイヤはシーズンを通して満足のいく良いパフォーマンスを発揮してくれましたし、シーズン中の限られた期間にニスモ、チームもどんどん車両の開発を進めてくれたおかげで、ここまで戦える状況にしてくれました。
最終戦ではその成果を充分発揮できたと思います。
最後になりましたが、ファンの皆さんこの1年間の応援ありがとうございました!
またシーズン通してご支援を頂きました関係者の皆さん全てに心より御礼を申し上げます。」
motoyama.net