2015 AUTOBACS SUPER GT Round1
「OKAYAMA GT 300km RACE」 REPORT
スーパーGT2015シリーズがいよいよ幕を明けた。昨年と同じく緒戦の舞台となった岡山国際サーキットは、1年間熟成を重ねたGT500クラスの新車両によってさらにスリリングなレースとなることを期待する多くのファンで賑わった。
46号車は、今期もタイトルスポンサーに「S ROAD」を迎え、本山哲&柳田真孝のチャンピオンドライバーコンビをはじめ万全の体制でチャンピオンシップに挑む。昨季も激戦の中で安定した速さを見せたことから、全マシンがハンデなしで挑むこの開幕戦ではもちろん、優勝候補の一角に挙げられている。
チームとしても未勝利に終わった昨季の悔しさをバネに、この緒戦では勝利の一文字に向かい一丸となっていた。
【予選】4月4日(土) 天候:曇り 路面:ウェット/ドライ 気温:15℃ 路面温度:18℃(予選開始時)
■公式練習結果:5位 ベストタイム1’20.276(柳田)
■公式予選結果:10位 Q1タイム1’20.178(柳田)
前日の雨は上がったものの、路面は濡れたままの状態で予選日の朝を迎えた。今季最初の公式セッションである午前9時からの公式練習はウェットコンディションからスタート。いずれドライコンディションへと移行することを想定し、出だしは各チーム様子見といったところ。
46号車も同様に、序盤はチェック走行を念入りに行った。そして約1時間が経過した頃、コースアウトしてストップした車両があったため出された赤旗が解除されると、そこから各マシンは徐々に本格的な走行を開始。46号車は本山、柳田の順番で走りこみを開始し、柳田が最後のアタックでクラス5位となる1’20.276をマーク。まずまずのシーズン滑り出しを見せた。
その後、路面は完全にドライコンディションへと回復。GT500クラスのマシンたちは予選で早くも昨年を上回るパフォーマンスを発揮し、来場のファンを魅了した。GT500クラスの予選は午後3時10分にスタート。46号車はこのQ1で、柳田がアタックに挑んだ。
15分間のセッションの中、開始直後から動いたのはチェック走行を行った1台のみ。その他はすべて最初の5分間ピットで待機し、残り時間が10分となったあたりから徐々に動き出す。
46号車は7分を経過した頃にコースインし、ライバルたちと同様にチェッカーまで連続で走行。
2周をウォーミングアップにあてると3周目にアタックを仕掛けた。公式練習時のベストタイムを上回る1’20.178をマークした柳田だったが、一時6位まで浮上していた順位は最終的に10位まで後退。46号車はQ2進出を逃し本山はアタックのチャンスを失った。
結局予選はQ1の順位のまま、10番グリッドでレースを迎える事となった。
●本山哲のコメント
「今季緒戦で予選アタックを行うことができなくて残念でしたが、テストの時から手ごたえを感じていた通り、全体的なマシンの仕上がり具合には満足しています。
予選時のセットアップが上手くまとまらず10位に留まりましたが、不安は全くありません。レース時は雨の予報ですが、それもむしろ順位を上げていくチャンスだと捉えています。
ドライバー2人の走りとチーム力でどこまで追い上げていけるか、期待していてください。」
【決勝】4月5日(日) 天候:雨 路面:ウェット 気温:18℃ 路面温度:20℃(決勝開始時)
■フリー走行結果:3位 1’35.615(柳田)
■決勝結果:8位(81周)2h12’08.075(本山→柳田)
昨夜から再び降り始めた雨はこの日は朝になっても止まず、9時開始の30分間のフリー走行は終始ウェットコンディション。
各チームは改めて、決勝に向けマシンにレインセッティングを施すこととなる。
46号車も、順調にセットアップを進めていった。そしてセッション終盤には柳田がクラス3位となる1’35.615をマークし決勝に向けて仕上がりを確認、上位浮上の期待を膨らませた。
雨は完全に止んでいるものの路面は濡れたままという微妙な路面コンディションにあった午後2時30分の決勝スタート直前、各チームはグリッド上で、レインにするかスリックで勝負するかタイヤチョイスに悩むことになる。
46号車もドライタイヤをマシン脇にスタンバイし、交換作業が可能なスタート5分前まで、慎重に先行きの展開を模索。
結果、選んだタイヤはレインタイヤだった。
46号車は奇策を選ばず、正攻法で挑んだ。それは、力のあるドライバー2人を擁するチームの判断としては適切だった。
スタートドライバーをつとめた本山は、その洗練されたドライビングテクニックでウェットコンディションやコース幅の狭いコースという悪条件をものともせず快進撃を見せる。
オープニングラップで2台をかわし8位に浮上すると、翌周以降も次々と前のマシンをオーバーテイク。
8周目には5位、10周目には4位。14周目にはついに、3位にまで浮上した。
ところが路面に水が少なくなるにつれ、序々に46号車のペースは鈍り始める。3位浮上の数周後には、苦戦を強いられることとなった。
そしてチームはこの状況を打破するために31周目という早めのピットインを行い、タイヤを交換。予定より長めのスティントが柳田に託された。
9位でコースに復帰した柳田は速いペースで前を追い順位を徐々に挽回、52周目に7位浮上。しかしその後、雨脚が強くなりペースを鈍らせることになるが、何とか後続を振り切り8位で開幕戦のチェッカーを受け、スタートから2つポジションアップを果たし、3ポイントを着実に獲得した。
●本山 哲のコメント
「開幕戦の結果についてはまず、予選がうまくキマらなくて10位になってしまったというのがひとつのポイントになると思います。
レースでは、序盤はマシンの状態も良かったし展開も良く3位まで追い上げることができたのですが、コンディションがすぐに変化してしまい路面が乾いてくるにつれアンダーステアが強くなり、ペースを上げることができなくなってしまいました。
でもマシン、ドライバー、チームのパフォーマンスに関しては良い部分も見せることができたので、次のレースではチームの真のポテンシャルを発揮したいと思います。次戦も応援よろしくお願いします!」
motoyama.net