S-GT RD2 レポート
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2014 AUTOBACS SUPER GT Round2
「FUJI GT 500km RACE」 REPORT
ファンの間ではゴールデンウィーク恒例となった富士スピードウェイでの500kmレースが、今年も第2戦として開催された。シーズン最高動員を誇る同大会は今回、天候に恵まれたことに加え圧倒的なパフォーマンスを見せるGT500クラス新車両への注目度の高さから、二日間あわせて89,000人もの観客動員を記録した。
「S-Road MOLA GT-R」にとってこの第2戦は、シーズンスタートの出遅れをなんとしても取り戻さなければならない重要な一戦。好コンディションの下で行われる長丁場のレースは、実力を示すための格好の舞台となった。
【予選】
5月3日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:22℃ 路面温度:35℃(予選開始時)
■公式練習結果:4位 ベストタイム1’29.954(柳田)
■公式予選結果:2位 Q2タイム1’29.272(本山)
快晴の下、午前9時より開始された公式練習は、ドライコンディションで路面温度も高くなったことから好タイムが連発。開幕戦と同様、この時点で多くのマシンがコースレコードを更新することとなった。
46号車も本山哲から柳田真孝とドライバーを代え、セットアップを固めていくにつれ順当にタイムアップ。最終周回で柳田がマークした1’29.954はもちろんコースレコードで、クラス4位を記録。開幕戦に続き、まずは好スタートを切った。
公式予選は午後2時から開始。公式練習の時からさらに気温、路面温度ともに上昇し、ハイレベルの攻防が期待された。その期待は現実のものとなった。決勝は500kmのレース距離の中、2回のピットインが義務づけられることで予選の戦い方も分かれるかと思われたが、結局全マシンがQ1、Q2ともにセッション後半に2~3周を連続アタック。マシンのポテンシャル、ドライバーの技術がフルに発揮される予選となった。
Q1に出走した柳田は2周をウォームアップにあてると、3周目のファーストアタックで1’32.485をマーク。この時点で9位とするが、プレッシャーのかかる場面ながら柳田はそのラストアタックをうまくまとめ、1’30.146をマーク。5位浮上を果たしQ2に出走する本山にバトンを渡した。
Q1終了から30分のインターバルをはさみ行われたQ2は、Q1にも増してハイレベルな戦いとなった。開始から約5分を経過したあたりで全マシンが一斉にコースインすると、アタック2周目には1分30秒を切ってくるマシンが続々と現れる。そんな中、1周のウォーミングアップを終えた後の本山の2周目のアタックタイムは1分33秒台。ポールを狙うためには、残る1周で3秒以上のタイムアップが必要となった。
だが集中力を研ぎ澄ました本山の渾身のラストアタックは1’29.272をマーク。ポールにはわずかに届かなかったものの、フロントローの2位を獲得し、チームの期待に見事に応えてみせた。
●本山 哲のコメント
「開幕戦でマシンにポテンシャルがあることは分かっていたし、今回も走り出しから手ごたえは充分。予選だけでなく、決勝でも高いパフォーマンスを発揮できる自信があります。いつもより長いレースなので特に、ロングランが安定していることは武器となるはず。さらに長丁場の戦いで重要となる、戦略を含めたチーム力にも自信があるし、フロントロースタートということでもちろん優勝することしか頭にありません。ぜひ期待していてください!」
【決勝】
5月4日(日) 天候:晴れ 路面:気温:20℃ 路面温度:36℃(決勝開始時)
■決勝結果:リタイア(18周)35’38.528(本山)
■フリー走行結果:6位 1’31.808(本山)
予選日に続き、この日も富士スピードウェイは快晴に包まれた。ドライコンディションの下で行われる500kmレースということで、ニューマシンを含めた各チームの真の実力が示されるに等しい一戦にフロントローという好位置から挑む46号車は、朝のフリー走行でも好調を持続。逆転優勝への手ごたえをしっかりと掴んでいた。
午後2時、路面温度がピークにさしかかる中、レースはスタート。今季のレギュレーションに沿い2周のフォーメーションラップを消化した後、ローリングスタートが切られた。46号車は、本山がスタートドライバーをつとめた。
今回もGT500クラスは全マシンがクリーンにスタート。46号車は充分に後続を引き離し、2位をキープする。そしてオープニングラップから数周はトップのマシンにやや遅れ気味となるものの、4周目にGT300クラスのマシンがクラッシュしたことでセーフティカーが導入ざれその差をつめると、リスタートから以降は徐々にペースを上げトップを追撃にかかる。トップ2台のペースは3位以降を上回っており、この後レースはこの2台の一騎打ちとなることが予想された。
ところが18周目、46号車に思いがけないトラブルが発生する。メインストレートを走行していた46号車の左フロント部分から煙が上がりはじめ、ストレートエンドに達するあたりで出火。危険を察知した本山はコースを離脱し、ランオフエリアにマシンを停めた。優勝争いから一転、46号車はレース序盤で早くもリタイアを余儀なくされた。
素早くコクピットから脱出することができたため、ドライバーに大事はなかった。しかし開幕戦を1ポイント獲得のみで終えたことで大量ポイント獲得が必須だったこの第2戦で、しかも開幕戦以上の速さを見せていた46号車だけに、非常に残念な結果となった。
●本山 哲のコメント
「2番手という好位置からスタートしラップペースも良く、これからトップを追い上げていこうという場面でリタイアとなってしまったので、非常に残念です。昨日の練習走行でロングランでもタイヤはとても良いパフォーマンスを発揮していたので、長い今回のレースは特に絶好のチャンスでした。
優勝できる力を見せながら今回も結果を出すことができず、ファンのみなさんには申し訳なく思います。オートポリスも得意なコースなので、次こそは必ず優勝できるよう頑張りたいと思います。次回も応援よろしくお願いします!」
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