5月22日(日) 天候:曇り時々晴れ 路面:ドライ 気温:22℃ 路面温度:26℃(決勝開始時)
スーパーGT今季第2戦目の決勝が、当初開幕戦として予定されていた岡山国際サーキットで行われた。この日の岡山は予報通り朝から雨に見舞われたが、西日本での開幕を待ちわびていた多くのファンが、サーキットを訪れた。
早朝は激しい雨となり、午前8時半から予定されていたフリー走行は中止となる。ところがその後雨は止み、午後の決勝を迎えるころには、雲の合間から晴れ間が覗くほどの空模様に回復。通常の8分間から25分間に変更となった決勝前のウォームアップ走行では、12番グリッドから決勝に臨む23号車「MOTUL AUTECH GT-R」は決勝を見越し、ブノワ・トレルイエで走り始め、途中ピットインしドライバーを本山哲選手に交代させるという、レースオペレーションを再確認した。
午後2時、フォーメーションラップがスタート。1周の後ローリングスタートが切られ、250kmに距離が短縮された決勝レースが始まった。12番手のポジションからスタートした23号車のブノワはスタート直後の混乱もあり1ポジションダウンの13位でオープニングラップを終えるが、その後は数ラップで自分のペースを確認し、着実に周回を続ける。そして走り始めの金曜日から手応えを感じていた本番セットの仕上がりを武器に幾つかのバトルにも勝ち抜くと、さらにルーティンのピットインを遅らせる作戦が奏功し、レースの折り返し近くとなる33周目には何と、トップに立つことに成功していた。
ブノワのロングラップはその後も続き、41周を終えたところでようやくピットに向かう。ここでチームは、タイヤ無交換という秘策を敢行。ブノワから交代した本山を、5番手でコースに送り出すことに成功する。もちろんタイヤ無交換作戦に関してはブノワと本山、2人のドライバーのタイヤマネージメントが完璧だったからこそ、成功へと導かれたことは言うまでもない。
その後も本山は安定したペースで周回。ピットインでタイヤを交換したマシンに先を譲るシーンもあったが、絶妙のタイヤコントロールでペースを維持し、最終ラップで再び5位に返り咲くと、そのままチェッカーを受けた。
23号車は開幕戦の富士で表彰台に勝ち残った3台の中、唯一の入賞。レース中のベストラップでは辛うじてトップ10に入るという苦しい状況の中、ベテランドライバー2人のテクニックとノウハウ、そしてチームの総合力で5位入賞を果たしたのである。タイトル奪還へ一歩前進したことを、誰もが感じたことだろう。
本山 哲のコメント
「今回23号車はウェイトハンデが40kgと一番重く、予選は厳しかったですね。また後方スタートとなったレースでも、厳しい戦いを強いられてしまいました。でも、その中でクレバーにレースをマネジメントすることができたし、ピットインでもタイヤ無交換作戦がうまくいきました。結果的に思った以上の成績が残せたし、チャンピオンシップでもトップをキープすることができて良かったと思います。応援してくれたファンのみなさん、有難うございました! 次戦は暑いセパンですが、エアコンを武器に頑張りますので、応援よろしくお願いします!」
S-GT Rd1決勝レポート
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2011 スーパーGT RD1岡山 決勝レポート