2011 スーパーGT RD-1岡山 予選レポート
5月21日(土) 天候:晴れ時々曇り 路面:ドライ 気温:26℃ 路面温度:31℃(ノックアウト予選開始時)
東日本大震災の影響からスケジュール変更となり、ゴールデンウィークの富士ラウンドで開幕した2011年のスーパーGT。そこから3週間のインターバルを経て、本来開幕戦として予定されていた岡山ラウンドが行なわれた。富士では多くのチームが雨に翻弄される中、序盤からトップを快走。09年の第5戦以来となるトップチェッカーで、タイトル奪回に向け最高のシーズン滑り出しとした23号車「MOTUL AUTECH GT-R」。40kgのウェイトハンデを背負い挑むこの第2戦ではどういう戦いを見せるのか、注目が集まるところである。
開幕前に予定されていた公式テストが中止となったことで富士同様、今回もレースウィークは金曜日の習熟走行から始まった。正午から1時間半、午後3時から1時間、2回の走行セッションが行われたが、ハンデを搭載する23号車「MOTUL AUTECH GT-R」は予選アタックよりもむしろレースラップのセットアップを重視。タイム的には13番手に留まったものの、決勝に向け大きな手ごたえを掴んでいた。
この日は午前中に公式練習が行なわれ、午後にノックアウト方式の公式予選が行なわれた。公式練習では本山哲とブノワ・トレルイエがそれぞれ20周前後を走り、共に1分26秒半ばの安定したラップを重ねた。
午後0時30分から始まったノックアウト予選。23号車はQ1の混走時間帯でまず、本山がコースイン。予選通過基準タイムをマークすると、アタッカーを務めるブノワにマシンを託す。バトンを受けたブノワはそこから渾身のアタックを見せ、タイミングモニターの中段で順位を上下させながら予選は推移してくが、やはり40kgのウェイトハンデがボディブローのように効いてくる。一般的にウェイトハンデは10kgでコンマ1秒とも言われているが、100分の1秒を争うスーパーGTの拮抗した公式予選では文字通り大きなハンデとなった。23号車はQ2進出にあと一歩及ばす、12位で公式予選を終えた。
しかしながら、11位のマシンとのタイム差はわずかにコンマ1秒。ハンデを考慮すれば、2人のドライバーはもちろん、チーム全員が見事な仕事をやり遂げたことは疑いのない事実である。Q1を終えた後、チームは素早く気持ちを切り替え、明日の決勝に照準を合わせ、それぞれがやるべき仕事を始めた。トラブルもこの日はなく、決勝セットにも充分な手応えを感じている。決勝では本山&ブノワの黄金コンビによる粘りと、チームの総合力が、ポイント圏内へと23号車を導いてくれるはずである。
本山 哲のコメント
「昨日の走り初めから、レースをにらんでロングラップに重点を置いてセットアップを進めてきました。予選でQ2に進めなかったことは残念ですが、充分なパフォーマンスが発揮できたと思います。100分の1秒を争う予選で、このウェイトハンデを積んでここまで行けたのは、さすが23号車だし、さすがベンちゃん。明日のレースは12番手と、後方のグリッドからスタートしますが、期待していてください。上位でフィニッシュできるようベンちゃんと2人でプッシュし続けますので、皆さん、応援よろしくお願いします!」