2017 AUTOBACS SUPER GT Round5
「FUJI GT 300km RACE」REPORT
スポーツランドSUGOで行われた第4戦から2週間という短いインターバルを経て、真夏の3連戦の第2弾、第5戦が富士スピードウェイで開催された。
同じ富士で行われた第2戦ではノーポイントに終わった46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」だが、今回の富士は第3戦の4位、第4戦の2位と、上り調子で迎えている。
土曜午前中に行われた公式練習の予選シミュレーションでも前5台と僅差の8位と、上位グリッド獲得の可能性を見せることになった。
【予選】8月5日(土)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:27℃ 路面温度:33℃(予選開始時)
■公式練習結果:8位 1’30.568(千代)
■公式予選Q1結果:2位 1'29.52(千代) Q2結果:8位 1’30.777(本山)
朝の時点ではこの時期としてはやや涼しい気候だったが、その後晴天となり、午後になると気温もかなり上昇した。
そんな中、午後2時55分よりGT500クラスの予選Q1がスタート。46号車は千代が出走した。
15分間のセッションでコース上が動きはじめたのは、開始から5分を過ぎてからだった。まず2台がコースに入ると、その他の13台もそこから約2分後にコースイン。
46号車もこの集団の中でコースに入ると、ウォーミングアップを開始する。この後2周のウォーミングアップラップを経て、各マシンはアタックを開始。
ベストタイムの多くがこの周回に記録されることになった。そして、クルマの仕上がりは充分ではなかったものの、その中でうまくアタックラップをまとめた千代は1’29.520と、午前中のベストタイムを一気に約1秒縮めることに成功。46号車は2位でQ2へと駒を進めた。
Q1終了からGT300クラスのQ2をはさみ、午後3時40分よりGT500クラスのQ2がスタートした。12分間のセッションの中、開始から3分を過ぎてかから8台は次々とコースイン。
Q1に比べると路面温度がやや下がっていたもののQ1と同様、2周のウォームアップを経てアタックに入る。
46号車のQ2を担当する本山哲も同様の手順で2周の間タイヤを温めながら前後の間合いをとると、3周目にアタックを敢行。
だが、Q2に向けて更にセットアップを進めて挑んだこのラップは、1’30.777に留まり8番手。46号車は8グリッドからスタートすることになった。
●本山哲の予選コメント
「午前中の走り出しからセッティングがうまく決まらず、予選に向けて大幅にセットの変更をしました。
Q1は千代が頑張ってくれたこともあり良いポジションでQ2に行くことができたのですが、そこからさらにセットアップを進めましたがQ2ではクルマがかなりオーバー気味になり、うまくラップをまとめることができませんでした。
でも予選のデータをもとに改善できれば、ベースの部分は悪くないのでレースはいいところに行けると思います。
今回はチャンピオンシップを考えると表彰台が欲しいところ。前回の良い流れもあるので、そこにうまく乗っていければと思います。
応援よろしくお願いします!」
【決勝】8月6日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:29℃ 路面温度:36℃(決勝開始時)
■決勝結果:11位(66周)1h45’38.883(千代 Lap33→本山)
富士スピードウェイはこの日、朝から晴天に恵まれた。
午後3時25分の時点で気温は29℃、路面温度は36℃と予選時を上回るコンディションの下、第5戦がスタート。
8番手のポジションからスタートする46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」は、千代が第1スティントを担当した。千代はスタートで8位をキープすると、7位と1秒差内でその後も積極的なドライビングで走行を続ける。
レース序盤は2位以降が僅差で連なる展開となったことで順位を上げる可能性もあった。
しかし、前日二人のドライバーを悩ませたマシンバランスは、この日も大きな改善は見られなかった。
そして8周目にGT300クラスに追いつくとその状況にやや変化が訪れるが、トラフィックに引っ掛かった際のロスはいつもより大きく、10周目に1台、11周目に2台にかわされる。46号車はポイント圏外へと後退することになった。
23周目、各車ルーティンのピットインが始まった。ピットインするマシンが出始めると先行するマシンが少なくなったことにより千代は猛プッシュを開始する。
レース中盤、46号車はGT500クラスの中では最後となる33周目まで引っ張り、この間に前とのギャップを少し埋めることに成功。
そして第2スティントを担当する本山へドライバーチェンジし9位でコースへと復帰した。
アウトラップではすぐ後ろに2台が迫っており、本山が必死にブロックを試みるもタイヤの温まりの差から、その2台にかわされ46号車は再び11位へと後退。そこから本山も我慢の走りを強いられることになる。
レース終盤はライバルたちにトラブルやアクシデントも起きたものの46号車自体の厳しい状況が好転することはなく、本山は順位を守るのが精いっぱいだった。
そしてポイント圏内まであとひとつの11位のまま66周をフィニッシュ。46号車の連続入賞は2戦で途切れることになった。
●本山哲の決勝コメント
「予選が終わってからレースに向けて細かい部分のセットアップを詰めましたが、マシンバランスを改善するには至りませんでした。
レースでもそれが出てしまい全くペースを上げることができず、菅生戦からの流れを期待して応援してくれたファンの皆さんに、良いレースをお見せ出来なかったのがとても残念です。
原因についてはまだ見えていない状況ですが、一度持ち帰って鈴鹿戦までの3週間の間にエンジニアとしっかり究明し万全の態勢で挑みます。
シーズン中には良いときも悪い時もあって、悪い時にしぶといレースができなかったのは反省点ですが、次の鈴鹿までにきっちり改善して、「鈴鹿1000Km」の最後に相応しいレースを約束しますので是非ご期待ください。
次戦も皆さん、応援よろしくお願いします!」