2017 AUTOBACS SUPER GT Round2
「FUJI GT 500km RACE」 REPORT
4月に開幕したスーパーGT2017シーズンは早くも第2ラウンドを迎え、恒例の富士スピードウェイ500kmレースが開催された。
GT500クラス全メーカーが新車両を投入した今季は勢力図が異なり、開幕戦では昨年までのような速さを見せることができなかった
46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」だが、その後約1ヵ月のインターバルの間、ライバルとの性能差を埋めるべく開発が進められた。
そして土曜午前中に行われた公式練習で、46号車は千代がクラス3番手のタイムをマーク。
開幕戦は予選でQ2に進出できず、決勝でもノーポイントに終わったが、今回は上位入賞の期待が高まっていた。
5月3日(水)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:18℃ 路面温度:27℃(予選開始時)
■公式練習結果:3位 1’29.171(千代)
■公式予選Q1結果:11位 1’28.836(千代)
朝から好天に恵まれた富士スピードウェイには、予選日から多くのファンがつめかけた。やや気温の下がってきた午後3時に公式予選G500クラスのQ1はスタート。46号車は千代勝正がアタックを行った。
15分間のQ1は開始からしばらく全車がコースインを見合わせ、5分過ぎあたりから各車は徐々に動き出す。46号車もこのタイミングでコースインすると2周のウォームアップラップ経て、まずはファーストアタックで1’28.904をマーク。
タイミングモニターの上位に46号車の記録は刻まれた。
だがライバル勢もタイヤが温まってきたこの頃からタイムアップを果たし、46号車は徐々に順位を下げていく。千代は翌周も続けてアタックし公式練習のタイムを大きく上回る1’28.836までラップタイムを削るが、1秒差内に12台がひしめくという拮抗する戦いの中、Q2進出のボーダーライン付近にまでしか浮上を果たせなかった。
千代のアタックはベストに近いものだったが、マシンはこのとき小さな問題を抱えておりポテンシャルをベストに引き出せる状態ではなかった。そして46号車は最終的に11位まで後退。開幕戦に続きまたも予選での本山哲の出番はなく、予選Q1敗退。
しかしながら万全ではない状態の中でQ2進出に足りなかったタイム差は、わずかコンマ2秒。長丁場のレースで充分に上位進出が狙えるポテンシャルを感じさせた。
●本山哲の予選コメント
「クルマはまだ多少詰めなければならない部分があるものの、かなり修正できたかなという感じです。
予選は11位という結果ですがクルマ、エンジンを含めてトータルのパフォーマンスは上がっているし、選んだタイヤもコンディションと合っているようなので、レースではしっかり走ることができれば、かなり順位は上げられるのではないかと思っています。
うまくすれば表彰台、悪くても6位以内でゴールしようと思っています。応援よろしくお願いします!」
5月4日(木) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:19℃ 路面温度:29℃(決勝開始時)
■決勝結果:11位(109周)2h53’46.475(千代→本山→千代)
前日に続き好天となった富士スピードウェイにはこの日、58,000人ものファンが詰めかけた。
大歓声につつまれた中、500kmに及ぶ長丁場の第2戦決勝が午後2時5分にスタート。46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」は千代がスタートドライバーをつとめた。
パレードラン、フォーメーションラップの後、ローリングスタートで戦いの火ぶたは切られた。
各車クリーンなスタートを切ったレースは長丁場とありオープニングラップでの順位変動は少なかったが、その中で46号車はオープニングラップで1台をオーバーテイク。
ポイント圏内へとまずは進出を果たす。しかしその後は9位と接近戦になるもオーバーテイクのチャンスは訪れず、膠着状態が続くことになった。
このまま粘り強いレースを続ければ、いずれ上位に進出が果たせるものと思われた。だが14周目のオーバーテイクが黄旗区間にかかっていたことで、46号車にペナルティが課せられることに。ドライブスルーペナルティを遂行した後、46号車は14位へと後退。ポイント獲得はここで遠のいてしまった。
37周に一度目のピットインを行い、ドライバーを本山に代えた46号車は、その直前に前の1台がトラブルに見舞われたことで第2スティントを13位からスタート。
12位との差は大きかったが、レースはまだ70周以上残っている。本山哲は諦めることなく懸命にプッシュを続けた。だが第1スティントでのペースが思いのほか伸びなかったことでタイヤの種類を変更し臨んだものの好転はせず。それでも45周目に46号車は12位へと浮上した。
75周目に2度目のピットインを行うと、12位で第3スティントをスタート。千代が最後のプッシュを行った。
そして1台がペナルティを受けたことで46号車はスタート順位の11位へと復帰した後10位にあと8秒というところまで詰め寄ったが、ここでチェッカーとなり、惜しくもポイント獲得はならなかった。
●本山哲の決勝コメント
「予選の時よりも路面温度が高くなったせいか第1スティントのペースが良くなかったので、第2スティントでは違う種類のタイヤを選んだのですが、結果的にそれも今日のコンディションには合わなかったようです。
また序盤にペナルティでラップダウンとなってしまったことで、車群に揉まれる中での第2スティント以降は順位を上げるのは難しかったですね。
このレースでは着実にマシンのポテンシャルが本来の速さにアップデートしてきた事を確認できました。ただ予選、決勝を通して幾つかのミスが有ったのも事実なので、次戦に向けてはこういった細かい部分まできちんと修正して、マシンの性能を結果に結び付けられるようにドライバー、チーム一丸となってベストを尽くして戦います。
ゴールデンウィークは各所で大渋滞の中、サーキットで観戦してくれたファンの皆さんに感謝します。
次のオートポリスも皆さん、応援よろしくお願いします!」
motoyama.net