2015 AUTOBACS SUPER GT Round4
「FUJI GT 300km RACE」 REPORT
タイで行われた第3戦から約一ヶ月半のインターバルを経て、スーパーGT2015シリーズは折り返しとなる第4戦を富士スピードウェイで迎えた。
46号車「S-Road MOLA GT-R」にとっては、昨年とはやや違った雰囲気での折り返しの一戦となった。
今季も開幕から速さを見せながら序盤2戦に関しては結果を出すことができなかったが、第3戦でいよいよ本領を発揮し今季初優勝を挙げたことでランキング4位にまで急上昇。
さらにトップとの差はわずか6ポイント差ということで、今後はタイトルを意識した戦いとなるからだ。
同じく富士で行われた第2戦では1ポイント獲得に終わったもののパフォーマンスそのものは申し分なく、ウェイトハンデを載せたとしても戦えるポテンシャルは証明されている。
より多くのポイントを積み重ねるために、チームは全力でこの戦いに挑んだ。
【予選】8月8日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:29℃ 路面温度:35℃(予選開始時)
■公式練習結果:5位 ベストタイム1’29.719(柳田)
■公式予選結果:10位 Q1タイム1’29.284(柳田)
土曜日の富士は朝のうちはやや雲が多かったものの雨の心配はなく、前日よりやや涼しい絶好のドライコンディション。午前中に行われた公式練習ではどのマシンも、序盤から精力的に走りこんだ。その中、46号車のパフォーマンスは上位入賞の可能性を十分に感じさせるものだった。
前戦で優勝したことで今回48kgのウェイトハンデを課せられていたが、走行を重ねながらセットアップを固めていった結果、占有走行の最後のラップで柳田真孝が’29.791をマークし5位と、ハンデを感じさせない走りを披露。これはランキングトップ5の中で最上位にあたる順位だった。
午後の予選Q1は予定の2時35分より10分ほど遅れてスタート。開始から5分過ぎたあたりで1台がコースインしたのをきっかけに、各マシンは次々とアタックに向かう。
46号車はQ1アタッカーの柳田真孝を乗せ7分過ぎにコースイン。入念に2周をウォームアップに充てると、3周目に最初のアタックに入った。ここで柳田がマークしたタイムは、公式練習でのベストタイムをコンマ5秒ほど上回る1’29.284。この時点でQ2進出圏内の8位へと浮上する。
しかしその後ライバル勢も軒並み午前中よりタイムを上げ、僅差ながら数台が46号車を上回ってくる。46号車は間もなく、Q2進出圏外へと後退した。
そして柳田はもう1周残されていたアタックチャンスに再浮上をかけるが、ベストタイム更新はならず。わずかコンマ06秒差でQ2進出を逃してしまった。
予選で本山哲の出番はなく、46号車は決勝を10番グリッドから挑むこととなった。
●本山 哲のコメント
「前戦で優勝したことでウェイトハンデが重くなっていますが、その状況を思えばクルマの状態もタイヤのパフォーマンスも非常に良かったと思います。
予選では各マシンのタイム差が拮抗する中、わずかな差でQ2に進出することができませんでしたが、決勝のペースは悪くないはずなので追い上げていくレース展開にもっていけると思います。少しでも多くポイントを獲得し、着実にタイトル獲得につなげていきます!」
【決勝】8月9日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:31℃ 路面温度:45℃(決勝開始時)
■フリー走行結果:8位 1’31.515(本山)
■決勝結果:14位(65周)1h44’52.798(本山→柳田)
午前中雲が多く湿気があった前日とは異なり、一夜空けたこの日は朝からすっきりと晴れ渡った。
10番手グリッドから決勝に挑む46号車は9時35分から行われたフリー走行で午後の決勝に向けたリハーサルを入念に行った結果、ベストタイムは8位。
しかしながら前日の予選同様各マシンのタイム差は拮抗しており、10位スタートから上位に食い込んでいける手ごたえは十分感じられた。
決勝は午後3時にスタート。恒例のパレードランの後1周のフォーメーションラップを終えると、各マシンは次々とローリングスタートを切っていく。
第2戦より距離が短い300kmレースということで序盤から激しい順位争いが繰り広げられることは予想がついていたが、スタートドライバーをつとめる
本山を乗せた46号車が位置する中団は特に各マシン、オープニングから果敢にプッシュ。
その混乱の中、抜きつ抜かれつを繰り返しながらも本山はスタート順位の10番手をキープし続けた。
そして10周目を迎えたあたりから反撃を試みるが、ここで予想外のグリップダウンに見舞われ、状況は一転し防戦一方の展開となってしまう。
13周目にはついに、ポイント圏外へと後退。本山がなんとか順位を守ろうと粘りの走りを続けるも、マシンはドライバーの辛抱に応えてはくれなかった。
チームは急遽ここで作戦を変更。予定より早い26周目にピットインを行ない、タイヤを交換し第2スティントでの反撃にかけた。
グリップダウンの原因はその時点では分からなかったが、状況を打破するために第1スティントの時とは違う種類のタイヤに替えてチームは柳田を送り出した。
その柳田も最初の数周こそペースを戻し反撃の期待を抱かせたものの、やはり10周を超えたあたりで急激なグリップダウンを喫してしまう。
その後、トラブルで戦列を離れたマシンがあったことで一時2つ順位を上げることに成功するも、チェッカーまで防戦一方の展開となり結局14位で46号車はフィニッシュ。
残念ながら目標のポイント獲得を達成することは叶わなかった。
●本山哲のコメント
「ウェイトやコンディションに対しセットアップがうまくキマっていなかったのか、何かトラブルを抱えていたのか、これからよく調べてみないと分かりませんが、朝のフリー走行ではいい調子だったのにレースではパフォーマンスを発揮することができませんでした。
前回優勝してランキングトップに僅差のところまで追いついていたので何とかポイントを獲得したかったのですが、残念な結果に終わってしまいました。
次の鈴鹿は富士に比べウェイトの影響は少ないと思うし、何と言ってもシーズン最長の1000kmレース。そこから仕切りなおしてタイトル獲得に向け、またポイントを積み重ねていきたいと思います。
この富士は暑い中、最後までご声援ありがとうございました。
次の鈴鹿も猛暑が予想されますが、後半戦も応援よろしくお願いします!」
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