「SUGO GT 300km RACE」 REPORT
スーパーGT2014シーズンは中盤戦にさしかかり、第4戦を宮城県のスポーツランドSUGOで迎えた。
開幕から速さを見せてきた46号車「S-Road MOLA GT-R」は第3戦でついに2位表彰台を獲得し、ポイントランキングは5位まで上昇。タイトル戦線にいよいよ浮上を果たした。
タイトル獲得のために、ここから先は決して取りこぼしの許されない戦いが最終戦まで続くことになる。本山哲、柳田真孝の両ドライバーはもちろん、チームは改めて士気を高め、第4戦に挑んだ。
【予選】7月20日(日) 天候:曇り時々雨 路面:ウェット 気温:20℃ 路面温度:23℃(予選開始時)
■公式練習結果:9位 ベストタイム1’21.373(本山)
■公式予選結果:12位 タイム1’20.581(本山)
梅雨の時期の開催ということである程度予想ができたことだが、土曜日のSUGOは朝から雨に見舞われ、午前9時から行われた公式練習はウェットコンディション。
各マシンは午後の予選も雨と想定し、ウェットセッティングおよびレインタイヤの評価を煮詰めていく。46号車もニューマシンでは初となるロードラッグ仕様でのウェットコンディションということで、予選、決勝へ向けた様々なシミュレーションを行った。
しかし午後になっても断続的に雨が降り続いたばかりか、加えて深い霧が発生。視界不良のために公式予選の開始時刻を遅らすも一向に回復せず、ついに予選は翌日に延期となった。
こうして急遽、日曜日午前中のスケジュールに組み込まれることになった第4戦の公式予選はルールも通常とは異なり、25分間の1セッションで各チーム1人のドライバーがアタックを行いベストタイム順に決勝グリッドが決定されることになった。46号車は本山がアタックに挑んだ。
天候は回復せず雨は朝まで残り、9時05分からの公式予選はやはりウェットコンディションの下スタート。GT300クラスのセッション開始時から雨はごく微量となり時折止むといった状況に変わり、さらにGT500クラスのセッション開始が赤旗中断により予定より10分遅れたため路面は徐々に乾き、各マシンは走行を重ねる毎にどんどんタイムを短縮していく。
46号車の本山も開始からすぐにコースインし、アタックを開始。2周目に1’22.365をマークした後に一旦ピットインしマシンを微調整すると、そこからチェッカーまで4周連続でアタック。
徐々にタイムを削っていき、1’20.581までタイムアップを果たすが、これ以上タイムを伸ばすことができず、46号車は午後の決勝に12番グリッドから挑むこととなった。
●予選コメント
「前戦でようやく表彰台という結果を出すことができましたが優勝までは届かなかったので、今回は優勝するつもりでSUGOにきました。
昨日に続き雨が降ったり止んだりで難しいコンディションの中、マシンの調子もあまり良い状況ではなく予選は12位という結果になりましたが、決勝も同じような天候が続きそうなので荒れた展開になる可能性が高く逆転のチャンスも充分あると思います。
チームは最後まで優勝を目指して戦います。皆さんも応援よろしくお願いします!」
【決勝】7月20日(日) 天候:くもり時々雨 路面:ドライ/ウェット 気温:22℃ 路面温度:27℃(決勝開始時)
■決勝結果:7位(78周)1h’48.43.376(本山Dr→柳田Dr)
午後にさしかかるあたりで雨は止み気温も上がり、路面はドライに近い状態まで回復した。午前中に公式予選が行われたため今回はフリー走行がなく、このため各マシンはぶっつけ本番のドライセッティングで午後2時スタートの決勝に挑むことになった。
またその半面、レース中に雨が降り出す可能性も示唆されていた。第4戦の決勝はセットアップと天候に対する読み、そしていかに状況判断が的確に行えるかが勝負のカギを握ることになった。
案の定フォーメーションラップスタート時こそドライ路面だったものの1周もしないうちに早速雨が降り出し、路面を濡らしていく。セーフティカーランは通常より2周多く行われ、この間に各マシンは次の手を考えなければならなかった。本山がスタートドライバーをつとめる46号車は早くも、12番手スタートからジャンプアップを果たす大きなチャンスを迎えた。
セーフティカーがコースを離れると、ピットインしレインタイヤに交換するマシンとステイアウトするマシンとで真っ二つに分かれる。46号車はステイアウトを選択。これは功を奏することになった。
その後数周はレイン勢のペースの方が勝っていたが、すぐに雨は止みスリック勢のペースが上回りはじめる。そして路面が濡れている間スリック勢の中にはタイヤを滑らせ苦戦するマシンもある中、本山はベテランらしく巧みにマシンをコントロールし7位から怒涛の躍進。
瞬く間にレイン勢を抜き去るとドライ勢同士の戦いとなった後もハイペースを維持し続け、トップを目指し前を追った。30周を経過するあたりでは、ベストラップを連発する圧巻の走りを披露。38周目にはついに、表彰台圏内の3位に浮上したのだった。
ところが50周目に46号車がピットインした後、事態は一変。再び雨が降り出すと、チェッカーまで止んではまた降るという状況が繰り返されレースは大いに荒れた展開となる。
46号車は雨が強くなると読み、ライバルに先駆けて64周目にレインに交換。その時点では奏功したかに思われたが、さらに二転三転を繰り返すことに。
結局最後まで混乱を極めるレースとなる中、46号車は7位でチェッカー。4ポイントを獲得し、ランキングでなんとか6位に踏みとどまることとなった。
●決勝コメント
「天候、路面状況ともに先の展開を読むことが難しく、レースは予選にも増して厳しい状況となりました。
前半は状況判断も作戦も成功し、さらにマシンの状態も良かったことでうまく順位を上げていくことができたのですが、後半は全く逆の展開に。
なんとか4ポイントをとることができましたがもちろん、満足できる結果ではありません。
次戦の富士は5月の第2戦ではトラブルでリタイアしましたがマシンは速かった事もあり、期待出来るとと思います。富士、鈴鹿の二連戦で優勝と多くのポイントを得たいと思います。皆さん、応援よろしくお願いします!」
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