予選■11月23日(土)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:8℃ 路面温度:9℃(予選開始時)
決勝第1レース■11月23日(土)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:13℃ 路面温度:15℃)
決勝第2レース■11月24日(日)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:14℃ 路面温度:15℃
タイヤ交換も給油もない100kmレースということで、シリーズ戦にはないバトルの応酬が多くのレースファンを魅了してきたスプリントカップ、その最後の大会が行なわれた。
今季、シリーズ戦では優勝を逃してしまった1号車「REITO MOLA GT-R」だが、度重なる不運の中、ドライバーとマシンの純粋な速さでは決してチャンピオンにも引けをとっていなかったことをファンは知っている。
したがってシリーズ最終戦で1号車の今季未勝利が決定しても、ファンはまだスプリントカップが残っていることに希望を抱いていた。むしろ「純粋な速さを競うスプリントカップこそ、1号車はより輝く」と、ファンの多くが感じていた。
■予選結果:第1レース11位 1’31.868(関口)第2レース10位 1’31.364(本山)
昨年までとは違い今年は二日間開催となったが、スーパーGTのレースが2回行われることに変更はなかった。予選を土曜日の午前中にまとめて行い、決勝は土曜日の午後に第1レース、日曜日の午後に第2レース。1号車は第1レースに関口雄飛、第2レースに本山哲がそれぞれ出走となった。
スケジュールがつまったことでこの日の予選は、早朝の8時5分から開始。したがって気温、路面温度ともにかなり低いコンディションの下で行なわれた。予選方式は20分間の走行でのベストタイム順に決勝のグリッドが決定されるというもの。
シーズン戦にはない寒さとなったことでエンジンパワーが上がり、最初のGT300クラスからコースレコードが頻発した。GT500クラス第1レース予選で、は関口がラストアタックで1’31.868という好タイムをマークするも結果は11位。その後GT300クラスの第2レース予選を挟み、本山が挑むGT500クラス第2レース予選がスタートした。
コースがオープンになるとまずは全マシンがコースに入り、タイヤを温めつつ連続でアタックを行う。本山もコースインから周回毎に順調にタイムを伸ばすと、4周目に1’32.806をマークする。しかし、この時点でまだ順位はトップ10圏外だった。この予選では全マシンがほぼ同じ戦略を採り、4~5周のアタックを終えると一旦ピットイン。タイヤを新品に交換しセッティングを微調整した後、残り8分あたりから再びアタックを開始した。
本山もピットインした後、残り5分のタイミングで再コースイン。1周をウォーミングアップにあて、2周目のラストアタックにかける。ここで本山は1号車としてのベストタイム1’31.364をマークするが、順位は10位に留まった。
■決勝結果:第1レース リタイヤ(13周)21’00.1835(関口)第2レース15位 (22周)36’04.418(本山)
土曜日の午後に行われた第1レースでは、関口が11番グリッドからスタート。オープニングラップでひとつ順位を上げるなど序盤は好調だったが、その後は思うようにペースを上げることができず、さらにレース中盤にはパワステにトラブルが発生し緊急ピットイン。コース復帰はならず、リタイヤという痛恨の結果に終わった1号車。その雪辱を第2レースで晴らすのが本山の役割となった。
好天に恵まれた日曜日の富士は、正午前後は温かい陽射しにつつまれ気温、路面温度ともに上昇するものの、レースが始まる3時頃から夕方にかけ一気に下がっていくという状況。午後3時35分スタートのGT500クラスのレースは22周、100kmのスプリントとはいえ、非常に難しいコンディションの下で行われた。
本山が挑む第2レースは、シーズン戦では行わないスタンディングスタートということでまず、スタートで大きく順位が変動した。その中、本山は好スタートを決めると混乱の第1コーナーをうまく切り抜け、オープニングラップでは1つポジションを上げる。
その後も1号車は序盤のペースに優り、3周目には1コーナーで鮮やかなオーバーテイクを見せ8位に浮上。比較的オーバーテイクしやすい富士ということで、さらなる追い上げが期待された。
しかし勢いはそう長く続かず、5~6周目あたりからは徐々にペースが上げられなくなる。さらに8周目にさしかかったあたりで1号車は、急激なグリップダウンに見舞われた。スタートポジションから2つ上げた順位はここで一気にもとに戻り、その後も防戦一方。
練習走行がない上に難しい路面コンディションということで、この大会はセッティングやタイヤチョイスが非常に難しくギャンブル的要素が強かったが、このスプリントレースでは1号車の読みは上手く当たらなかったようだ。
13周目までなんとか10位に踏みとどまった1号車だったが、もうタイヤは限界に近かった。そして残り5周となったところでタイヤ交換のためにピットイン。これで順位浮上の可能性はほぼなくなったが、本山と1号車は最後まで全力でプッシュし、2013年最後のレースのチェッカーを受けた。
■本山 哲のコメント
「スタートから数周は車もタイヤもすごく良い状況だったので、その後の展開を楽しみにしていました。でも、どうやらタイヤが路面状況に合わなかったようで急にグリップダウンしてしまい、そこから先はどうすることもできなかった。今年最後のレースで皆さんの期待に応えることができず、非常に残念に思います。
またシーズンを振り返ると、今年は新しいチャレンジということでやりがいのあったシーズンでした。難しい場面もたくさんありましたが、良かった部分があったことも確か。
いろんな経験ができたし、楽しいシーズンではありました。でもプロとして結果が残らなかった部分は反省し、来年に繋げたいと思います。
ファンの皆さん、関係者の方々、一年間の応援本当に有難うございました。来年も応援、よろしくお願いします!
今週末、富士スピードウエイで2年振りのニスモフェスティバルが開催されるので、皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。
是非ご来場ください!」
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