9月10日(土)天候:晴れ 路面:ドライ 気温:34℃ 路面温度:43℃(予選開始時)
スーパーGT2011年シーズンはいよいよ、天王山ともいえる第6戦を富士スピードウェイで迎えた。
現在ランキング3位につける23号車「MOTUL AUTECH GT-R」だが、トップとのポイント差は20点以上。タイトル獲得のためにはウェイトハンデが軽減される終盤2戦を前に、その差をつめておく必要がある。そのためにこの一戦で何をすべきか、過去何度もタイトル争いを演じてきた23号車には、それがよく分かっている。それは優勝を果たすこと。コースとマシンとの相性やウェイトハンデを考えた場合、今回23号車は決して優勝候補とは言えないが、前戦で一度大きく後退しながら最終的に4位まで追い上げたことで、流れがいい方向に向かっていることをチームは感じていた。
午前中に行われた公式練習では、富士を得意とする上にいずれもハンデの軽い今回優位が予想されるレクサス勢が上位を占める中、23号車は5位のタイムを記録し、まずまずの滑り出しを見せた。
予想を上回る厳しい残暑に見舞われた中、スーパーラップ形式でグリッド順が争われる公式予選が行なわれた。23号車は午後1時より開始された公式予選一回目ではまず、混走時間帯に本山哲がコースインする。そして、最初の周回で1’37.586をマークし早くも基準タイムクリアを確実とすると、その後1周を周回しピットイン。アタッカーのブノワ・トレルイエにバトンは渡る。ブノワもまた、周回毎に順調にタイムを削っていき、混走時間帯の最後にマークした1’36.020が8位となり、23号車のスーパーラップ進出の可能性は色濃くなった。ところがその後、占有走行に入ると、各マシンニュータイヤに履き替え、一気にタイムを詰めていく。同様に23号車のブノワもタイムアップを果たし、最後のアタックでは1’35.561をマーク。この時点では8位に踏みとどまっていたが、その後チェッカーを受けたマシン3台がいずれもこれを上回り、23号車は11位まで後退。スーパーラップ進出を果たせず、翌日の決勝には11番グリッドより挑むこととなった。
第6戦の決勝はこれまでの同大会より50km距離が縮まり、250kmで争われる。その分逆転のチャンスはやや少なくなるが、今季の23号車は開幕戦の優勝や前戦のように、決勝での怒涛の追い上げで挽回するシーンを何度も見せている。その印象が強く残る今、ファンは決して上位入賞、そして優勝が不可能だとは考えていない。23号車はその期待に見事、応えることは出来るのだろうか。
本山 哲のコメント
「予選は午前中の走行から、セットアップもタイヤのマッチングも、もうひとつ詰め切れない感じでした。スーパーラップに行けなかったのは残念ですが、今季は決勝で何度も追い上げるレースをしているので、決勝でもそれをやるだけ。残りは3戦しかないのでとにかく、ブノワのスピードとチームの力を存分に発揮して、優勝を目指してたいと思います。皆さんも最後まで、応援よろしくお願いします!」