S-GT RD5決勝レポート
- 詳細
2010Super GT RD5 「SUGO GT 300KM RACE」 決勝レポート(速報) 7月25日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:33℃ 路面温度:44℃(決勝開始時)
[center][img width=200]../uploads//images/1007251.jpg[/img][/center]前日と比べるといくぶん和らいだものの、真夏の暑さに変わりはないこの日のSUGO。27,000人の観衆が見守る中、スーパーGT第5戦、決勝レースが行われた。
前日の予選では見事、今季初ポールを獲得した23号車「MOTUL AUTECH GT-R」。第4戦で2位を獲得してから、その勢いは増している。エンジンがバージョンアップしたGT-Rには、暑さに強いミシュランタイヤとSUGO用に開発された空力パーツという強力な武器が加わり、マシンパフォーマンスも確実に向上。オーバーテイクが難しいというコース特性をさらに加味すれば、23号車が今季初優勝を達成する可能性はかなり高いといえた。昨年のSUGOでの本山哲&ブノワ・トレルイエによる雨の中の激走の記憶が残るファンにとっては、なおさらのことである。[center][img width=200]../uploads//images/1007252.jpg[/img] [img width=200]../uploads//images/1007253.jpg[/img][/center]午前中に行われたフリー走行でも、本山哲がトップタイムとなる1’18.112をマーク。第5戦はここまで、すべてのリザルトで23号車がトップを記録したことになる。好調はピークに達し、午後2時、レースのスタートを迎えた。
予報では雨の可能性があったが、スタート前にやや空に雲がかかるも降り出すことはなく、ドライでレースはスタート。23号車はブノワがスタートドライバー。フォーメーションラップから好スタートを切ったブノワは、オープニングラップで早くも2位に3秒差をつけるという素晴らしいダッシュで以降後続を引き離しにかかる。2位以下より毎周約1秒近く速い圧倒的なペースで、10周目には約10秒のマージンを築いた。こうして早くもクルージング状態とした23号車は、ペースコントロールを行いながらピットインを50周目まで引っ張ると、そこからドライバーをチェンジ。ピット作業も完璧にこなし、2位に10数秒差というポジションに本山を送った。[center][img width=200]../uploads//images/1007254.jpg[/img] [img width=200]../uploads//images/1007255.jpg[/img][/center]
本山にドライバーが変わっても、23号車の安定したペースは何一つ変わることはなかった。
SUGOはコース幅が狭くオーバーテイクポイントが少ないため、バックマーカーがからむとラップタイムを落としやすいが、本山はまったく危なげのないペースコントロール技術で、今季初優勝に向けひた走る。ところが、誰もがこのままトップでチェッカーを受けるであろうことを確信し始めた残り8周、不測のアクシデントが23号を襲った。SPコーナー付近で電気系トラブルが突如発生しスローダウン。その後完全にマシンはストップしてしまったのだ。第2戦、3戦に続く“リタイア”がチームやファンの頭をよぎる。しかし何とかマシンは復活。本山は再び走り始めた。マシンの速さから見て、周回数が残っていればある程度の挽回も可能だったが、結局そのまま6位でフィニッシュ。5ポイントを獲得し、残り3戦に望みをつないだ。
今季最高に充実した時を迎えていたチームだったが、残念ながら今季初優勝はお預けとなった。しかし、この第5戦で見せた“圧倒的な速さ”がここで終わるわけではない。次戦でも優勝の最有力候補であることは誰もが認めるところだ。[center][img width=200]../uploads//images/1007256.jpg[/img][/center]
本山選手のコメント
「すべての要素が整っていた今回こそは必ず優勝するつもりで、実際途中までは予定通りに行っていたのですが、最終的に予期せぬアクシデントで応援してくれた皆さんの期待に応えることが出来ず、ガッカリさせてしまって申し訳なかったと思います。でも、ようやく優勝が狙える体制になれたことは間違いありません。今後はすべて優勝を狙える戦いが出来るはず。次戦でもぜひ優勝を期待して、応援をよろしくお願いします!」