2013 AUTOBACS SUPER GT Round7
「SUPER GT IN KYUSHU 300km」 REPORT
シーズンはいよいよ2戦を残すのみ。スーパーGTは九州のオートポリスで第7戦を迎えた。
本山哲&関口雄飛の1号車「REITO MOLA GT-R」はここまでの6戦、優勝できるだけのパフォーマンスを常に見せながらも結果に結びつかないという闘いを続けてきた。今季内に優勝を遂げるチャンスはわずかとなったが、第7戦の舞台、オートポリスはGT-Rにとっても本山にとっても、その実績からいって優勝の期待は高い。ウェイトハンデの優位性も含めればやはり、狙うべきはこのオートポリス。チームは必勝を期して闘いに挑んだ。
なお、この週末の九州地方は台風の影響を受け悪天候という予報が的中。予選が行われるはずの5日、サーキットは朝から雨と深い霧につつまれ、午前9時からの公式練習開始早々から走行が困難な状況となった。公式練習後も天侯は一向に好転する気配がなく、2時を迎え主催者より正式にスーパーGTの予選中止が発表。第7戦の予選は、決勝日の午前中に行われることとなった。
10月6日(日)天候:くもり 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:21℃(予選開始時)
■公式予選結果:4位 タイム1’38.346(本山)
前日の予選キャンセルにより決勝日のスケジュールは組み直され、朝9時より予選が行われた。イレギュラーな事態ということで予選方式も特例。25分間の1セッションによってベストタイム順にグリッドが決定、ドライバーはいずれかの出走のみで良いというルールとなった。1号車は本山が一人でアタックを行うこととなった。
前日の雨は早朝すでに上がっており、サポートレースとGT300クラスの予選を終えていたこともあって、路面はほぼドライコンディションにまで回復していた。本山は開始早々にコースインすると1周のウォーミングアップを行った後、連続でアタックを敢行する。そして2周目に1’43.146、3周目に1’40.188とタイムアップを果たすと4周目のアタックで1’39.347をマーク。コースレコードを更新するとともに、トップに浮上するという速さを見せる。
さらに一旦ピットインしマシンをアジャストしニュータイヤに履き替えると、残り10分となったところで再びアタック。このセッション終盤は路面コンディションも向上し、コースレコード更新の応酬というハイレベルな上位争いが繰り広げられた。本山も再コースインから2周目に1’38.621とタイムアップを果たし、ラストアタックではさらに1’38.346。これが4位となり、1号車は午後の決勝を4番グリッドから挑むこととなった。
■本山 哲の予選コメント
「前日の雨でイレギュラーな展開となり、選んだタイヤがマッチしているのかどうかを含め何も確認できないまま挑んだ予選でしたが、なんとか4番というまずまずのグリッドを獲得することができました。午後の決勝もセットアップをつめる時間はほぼありませんが、それはどのチームも同じ条件なので、GT-Rと相性の良いオートポリスで自分も得意なコースであること、そして1号車の総合的なポテンシャルを信じて、勝利を目指します」
10月6日(日)天候:くもり 路面:ドライ 気温:20℃ 路面温度:22℃(決勝開始時)
■決勝結果:4位(65周)1h55’14.840(本山Dr→関口Dr)
午前の予選終了後、各チームは休む間もなく決勝の準備にとりかかった。フリー走行が行われなかったことでどのチームも、ドライが予想される決勝用セッティングはほぼぶっつけ本番。唯一、決勝前に行われた20分間のウォームアップ走行でセットアップを確認し、アジャストを行うことになった。そして、ここでトップタイムをマークしたのが1号車。優勝の期待は一気に高まることとなった。
慌ただしい一日となったが定刻通りの午後2時、決勝は開始された。予選終了後小雨が時折ちらついていたため路面は一部に濡れた箇所が見られたものの、予選時と同じくほぼドライコンディション。1号車は本山がスタートドライバーをつとめ、フォーメーションラップを終えると4番手からクリーンにスタートを切った。
路面温度が低くなったことでフォーメーションラップだけではまだタイヤが温まり切れないのか、スタートから序盤はほとんどバトルが見られなかった。そんな中、3周目に早くも仕掛けていったのが1号車の本山。3位のマシンの背後につけると、絶妙な駆け引きから1コーナーで見事なパッシングを見せる。その後上位勢のラップタイムは拮抗し、順位の変動がなないままレースは中盤へと進行する。途中再び雨が降り出すが路面に影響はなく、ウェットタイヤに交換するマシンはなかった。
レースが大きく動いたのは、中盤のピットインの時だった。迎える31周目、トップを除く上位勢が一斉にピットイン。ピット勝負によって順位は変動することとなった。1号車はここでまずまずのピット作業を見せたものの、わずかに1台に先行され再び4位へ。再逆転は後半スティントをドライブする関口の手に委ねられた。
その関口はピットアウトから快調なペースで前を追い、33周目に3位復帰を果たすと、35周目にはオーバーテイクを決め2位に浮上。いよいよ優勝まであとひとつというところにまで迫る。しかし終盤に入ると後続のペースが1号車をやや上回りはじめ、関口は背後から猛攻を受けることになる。そして接近戦は最後まで続くことになったが、関口の健闘によりなんとかスタート順位の4位を死守し65周のチェッカーを受けた。
またも優勝はならなかったが、1号車は今季最高位を獲得。また、開幕戦から7戦連続のポイント獲得という強さを見せた。
■本山 哲の決勝コメント
「これまでのようなレース中のトラブルやアクシデントがなく、ようやく最後までちゃんとレースをすることができました。
グリッドも前の方だったし優勝を狙っていたのですが、全体的にマシンのパフォーマンスは高かったものの路面温度が思ったより低かったこともあって、優勝するペースには届かず残念な結果に終わってしまいました。でもこれで、少し流れは良くなったかもしれません。次のもてぎではなんとしても、ラストチャンスをものにしたいと思います。
最後になりましたが、悪天候の中ご来場いただいた多くのファンの皆さんに感謝します。
また、「REITO MOLA GT-Rファンシート」に参加してくれた大勢の皆さんの声援がとても励みになりました。有難うございます! 最終戦も応援よろしくお願いします!」
*応援シートにご参加の皆さん有難うございました。
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