2011 スーパーGT開幕戦 RD-2富士 予選レポート
4月30日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:16℃ 路面温度:18℃(スーパーラップ開始時)
東日本大震災の影響から延期となっていたスーパーGT2011年シーズンが、いよいよ富士スピードウェイで開幕。晴天に恵まれたゴールデンウィークということもあり、開幕を待ちわびていた多くのファンが訪れた。
23号車「MOTUL AUTECH GT-R」の布陣は今季もほぼ変わらず。本山哲&ブノワ・トレルエイエの最強ドライバーコンビも、GT-Rもさらに熟成を重ねている。またタイヤメーカーは今季、2年ぶりにブリヂストンが復帰。3月に予定されていた合同テストが中止となり、ぶっつけ本番状態で挑まなければならないこの開幕戦。昨年からチーム陣容を大きく変えたチームが多い中、これはメリットだといえる。特別に行われることになった前日の習熟走行でも、23号車はクラス2番手。3年ぶりのタイトル奪還に向け、順調なスタートを切った。
午前中の練習走行では、ブノワが最初のアタックで先日のベストタイムを大きく上回る1’34.305、をマークし、その後も順調にセットアップメニューをこなしていく。そしてセッション終盤には本山が走行。セッティングの仕上がりを確認し最終的に6位と、まずまずの結果で終えた。
開幕戦の予選は、スーパーラップ方式で争われた。23号車はブノワがアタッカーをつとめる。午後1時15分から、スーパーラップ進出をかけた予選一回目が開始。23号車は最初の25分間のGT300との混走セッションでまず、本山をコースに送る。本山は1周目にタイヤを暖めると2周目にアタック。1’37.588で基準タイムクリアを確実とすると、ピットインし、ブノワにバトンを渡した。そしてブノワはここから周回するごとにタイムを上げていき、続く占有走行の最初のアタックではいよいよトップに立つ。しかし終盤のタイムアタック合戦は激しさを増し、23号車も1’33.873までタイムを伸ばすが、結局5位に留まった。
GT500クラスのスーパーラップは午後3時30分から開始された。午前中快晴だった富士だが、徐々に冷たい強い風が吹き始め、気温、路面温度は急激に下がっていった。特にこの時間帯の変化は激しく、30分前に行なわれたGT300クラスの開始時に比べ路面温度は10度以上も下がってしまう。これが影響しタイヤを暖め難くしたのか、セクター1の高速コーナーでコースアウトするマシンが目立つ中、6番目にアタックした23号車のブノワは、結局1’33.401でベストタイムの更新はならず。6位で開幕戦の予選を終えることになった。
路面コンディションの急変により、チームというよりも使用するタイヤメーカーごとに明暗が分かれる格好となった公式予選。明日も悪コンディションが予想されているが、レースはチームの総合力の勝負となることは間違いない。23号車の今季の真の力は、明日こそ発揮される。
逆転勝利の期待は充分もてるはずだ。
本山 哲のコメント
「予選一回目からスーパーラップにかけ、路面が予想以上に冷えてしまったことでちょっと苦戦しました。でもそんな中でブノワは、ベストのアタックをしたと思います。あとはチームの総合力で、レースで挽回したいと思います。雨になったらなったで、なおさらうちの力が発揮されるはず。ここ2年ほど、開幕戦の結果が悪かったことでその後の展開が苦しくなりました。今年の開幕戦はなんとしてもいい結果にしたいと思います。明日はチーム一丸となって、開幕優勝を目指し頑張ります。皆さん、応援してください!」